西立川おとなとこどもの
クリニックのブログ

コロナワクチン接種体験

先日、当院スタッフ全員が2回目のコロナワクチン接種を終えました。

1回目は全員が接種部位ないし接種側の上肢の筋肉痛の症状が出ましたが、いずれも1日で改善しました。

2回目はほぼ全員に発熱(半数は高熱)頭痛、倦怠感、食欲低下、口渇、頻尿などの症状が出て、中には2日後も継続している者もおります。

院長の医師仲間でも大部分の人が発熱で寝込む位の体調不良を感じている人が多く、この副反応の頻度は異常に高いと感じます。

要するにインフルエンザに罹患するのと同じくらいの辛さを味わうことになり、果たしてこれが一般の方々に耐えられるのか非常に心配になりました。

医療従事者であれば、ある程度自身の体調不良も客観視できるところがあり、うちのスタッフも、解熱剤を内服してひたすら寝て耐えるといった対処で回復まで至りましたが、一般の方々や、体力が低下した基礎疾患のある方は体力的に耐えられるのかどうか、少し慎重になった方がいいように感じました。

国内でもワクチン接種後に医療従事者の死亡例も報告されており、私自身も2回目接種前には、ほんの少し、死を覚悟しているところはあったように思います。

もちろん「まさか死なないだろう」という気持ちはありましたが、しかし今回ばかりは心のどこかで、「死ぬかもしれない」という思いが真実味を帯びて迫ってくるのを感じてしまいました。

それでも世の中の流れや、自分の置かれている立場を考えれば、接種しないという選択はできなかったです。

日本のワクチン接種が遅れているのは、打ち手の不足ではなく、ワクチンの入荷や配布が遅れた事が原因で、立川市の医師会の先生方は皆協力的で、年があけて直ぐに説明会があった後、所属する先生方のほとんどの方が準備を整えてワクチンを待っていましたが、各医療機関にワクチンが届いたのは5月に入った先週からです。

他の地域はわかりませんが、報道で、打ち手が足りないからワクチン接種が進まない、歯科医、獣医、薬剤師に協力をさせると言われていますが、早期に十分な量のワクチンを配布し、各医療機関に接種のやり方や予約を任せたり、最初から集団接種を準備していたら、このような事態にならなかった筈です。

当院では毎年インフルエンザワクチンを約3ヶ月間で1000人以上接種していますが、予約も接種も一般診療と併用で問題無く両立ができていますが、それはインフルエンザ接種は各医療機関に施行の仕方を任されているからであると思います。

ご高齢の方はインターネットはまず難しいです。電話もゆっくり丁寧に対応しないといけません。窓口で直接お話ししてさしあげることも必要になります。現場の人間は当たり前にわかっている事です。

当院ではワクチン接種は患者様には椅子におかけ頂き、医師、看護師が移動しながら問診、接種を行うため、患者様にご移動頂く事が無く、接種後もお掛け頂いたまま様子を拝見し、その後待合室に移動して頂いております。何度もお荷物を持って移動したり、接種直後に席を立ってご気分が悪くなられたり、転倒されたりすることを防ぐ目的もあります。

このスタイルもスタッフ全員で話し合って患者様の事を思って決めました。

死を覚悟しつつ、職務を全うしようと日々奮闘している医療従事者が全国にいる事を、どうか理解して頂ければ幸いです。

また副反応については医師でもわからない未知の部分が多く、「接種しても大丈夫か?」との問いに、絶対大丈夫とはお答えできないことをご理解頂いて、最終的にはご自身で接種するかどうかをご決断頂くことになるかと思います。

しばらくは続くと思われるワクチン接種との両立の日々をスタッフと共に、いつかコロナ収束の日が来るまで頑張って行こうと思います。

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