院内の安全のために(再掲)
過去にもお願いをしたことがありますが、しばらく時間が経過しておりますので、再度掲載させて頂きます。
今月より立川市でコロナワクチン接種が開始され、当院も接種会場となっております。また発熱した患者さんの受診を受け入れている医療機関が少ないことが影響し、発熱外来も行なっている当院は現在大変混み合っており、皆様にはご迷惑をおかけし申し訳なく思っております。
総合診療のクリニックなので、もともと全年齢の方がいらっしゃるのですが、現在はご高齢の患者さんが多くなっております。
小さなお子様をお連れの方は、お子様が院内を走り回ることの無いように、またお子様から目を離さないようにご注意頂くようお願い申し上げます。ご高齢の方にぶつかって転倒させてしまうことがあり、大変危険です。
また大勢の方にお越しいただくようになっておりますので、なるべくお静かにお待ちください。キッズコーナーで遊んでいてもお名前が呼ばれましたから速やかに診察室にお入り頂き、診察終了後も速やかにお帰りくださるようお願い申し上げます。
緊急事態宣言も延長され、非日常生活が長くなり、イライラすることもあるかと思います。ワクチンの予約が取れない、お子さんがどこにも遊びに行けず発散できずに騒いでしまったり、子育てが大変で親御さんもイライラしてしまうこともあると思いますが、そのやりきれない気持ちを診察室で悩みとしてお話し頂ければ対応させて頂くのですが、受付の際にお声掛けに返事をしない、診察券や保険証を投げる、会計時はお金を投げつける、などの行為も残念ながら散見されます。診察室でも特定の薬の要求を繰り返しされ、処方の必要が無い、あるいは処方をお断りすると、突然キレる方もいらっしゃいます。最近は随分減りましたが、未だにたまにいらっしゃいます。
このような行為は当院を信頼してマナーを守って受診して下さる多くの患者様にご迷惑となりますので、警告をさせて頂いたうえで以降の診療をお断りさせて頂くこともございます。
立川市内にも多数のクリニックが存在し、患者さんは自由に選んで受診することができます。ご自身のご希望と合わないクリニックに毎回不快な思いをしながら通院を続けられるより、ご自身に合った医療機関を見つけることも一つの方法かと思います。
現在、小児の方のいぼやみずいぼの処置を希望される方が大変多くなっております。近隣の医療機関がコロナ感染を恐れて処置を断っていることも一因かと思います。
どちらも痛みを伴ったりお子様には恐怖を感じたりする処置になりますので、スムーズに処置が行えるように親御さんのご協力をお願いします。あまりに暴れてしまうお子様の処置は安全上お断りさせて頂きますので予めご了承下さい。
あまりにトラブルが多くなるようであれば、やむを得ず、混雑時には小児の処置をお断りさせて頂くようになってしまいますので、多くの方が治療を受けられるよう、皆様のご理解ご協力をお願い申し上げます。
また当院ではオムツのご用意はございません。乳幼児の方は受診の際は必ず、替えのオムツ、お着替え、母子手帳など、ご自身でお持ち頂くようにお願いいたします。(当たり前の事と思われる方もいらっしゃると思いますが、実際替えのオムツをお持ちでない方が大変多くいらっしゃいます。)
また発熱外来をご利用される方は、隔離室での診察となるため、原則トイレ使用はできませんので、必ずご自宅で済ませてから受診して下さい。
緊急事態宣言下での診療になりますので、皆様には色々とご不便をおかけいたしますが、院内安全の為、重ねて皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。
コロナワクチン接種体験
先日、当院スタッフ全員が2回目のコロナワクチン接種を終えました。
1回目は全員が接種部位ないし接種側の上肢の筋肉痛の症状が出ましたが、いずれも1日で改善しました。
2回目はほぼ全員に発熱(半数は高熱)頭痛、倦怠感、食欲低下、口渇、頻尿などの症状が出て、中には2日後も継続している者もおります。
院長の医師仲間でも大部分の人が発熱で寝込む位の体調不良を感じている人が多く、この副反応の頻度は異常に高いと感じます。
要するにインフルエンザに罹患するのと同じくらいの辛さを味わうことになり、果たしてこれが一般の方々に耐えられるのか非常に心配になりました。
医療従事者であれば、ある程度自身の体調不良も客観視できるところがあり、うちのスタッフも、解熱剤を内服してひたすら寝て耐えるといった対処で回復まで至りましたが、一般の方々や、体力が低下した基礎疾患のある方は体力的に耐えられるのかどうか、少し慎重になった方がいいように感じました。
国内でもワクチン接種後に医療従事者の死亡例も報告されており、私自身も2回目接種前には、ほんの少し、死を覚悟しているところはあったように思います。
もちろん「まさか死なないだろう」という気持ちはありましたが、しかし今回ばかりは心のどこかで、「死ぬかもしれない」という思いが真実味を帯びて迫ってくるのを感じてしまいました。
それでも世の中の流れや、自分の置かれている立場を考えれば、接種しないという選択はできなかったです。
日本のワクチン接種が遅れているのは、打ち手の不足ではなく、ワクチンの入荷や配布が遅れた事が原因で、立川市の医師会の先生方は皆協力的で、年があけて直ぐに説明会があった後、所属する先生方のほとんどの方が準備を整えてワクチンを待っていましたが、各医療機関にワクチンが届いたのは5月に入った先週からです。
他の地域はわかりませんが、報道で、打ち手が足りないからワクチン接種が進まない、歯科医、獣医、薬剤師に協力をさせると言われていますが、早期に十分な量のワクチンを配布し、各医療機関に接種のやり方や予約を任せたり、最初から集団接種を準備していたら、このような事態にならなかった筈です。
当院では毎年インフルエンザワクチンを約3ヶ月間で1000人以上接種していますが、予約も接種も一般診療と併用で問題無く両立ができていますが、それはインフルエンザ接種は各医療機関に施行の仕方を任されているからであると思います。
ご高齢の方はインターネットはまず難しいです。電話もゆっくり丁寧に対応しないといけません。窓口で直接お話ししてさしあげることも必要になります。現場の人間は当たり前にわかっている事です。
当院ではワクチン接種は患者様には椅子におかけ頂き、医師、看護師が移動しながら問診、接種を行うため、患者様にご移動頂く事が無く、接種後もお掛け頂いたまま様子を拝見し、その後待合室に移動して頂いております。何度もお荷物を持って移動したり、接種直後に席を立ってご気分が悪くなられたり、転倒されたりすることを防ぐ目的もあります。
このスタイルもスタッフ全員で話し合って患者様の事を思って決めました。
死を覚悟しつつ、職務を全うしようと日々奮闘している医療従事者が全国にいる事を、どうか理解して頂ければ幸いです。
また副反応については医師でもわからない未知の部分が多く、「接種しても大丈夫か?」との問いに、絶対大丈夫とはお答えできないことをご理解頂いて、最終的にはご自身で接種するかどうかをご決断頂くことになるかと思います。
しばらくは続くと思われるワクチン接種との両立の日々をスタッフと共に、いつかコロナ収束の日が来るまで頑張って行こうと思います。
高齢者のワクチン接種が始まります
今週11日火曜日から、65歳以上の方のコロナワクチン接種が始まります。
当院でも既に2週間分の予約は満席となっています。予約は市で一括して管理されているため、当院では予約については権限がありません。
また、院長、スタッフは全員1回目のワクチン接種は終えました。全員接種した腕の筋肉痛があっただけで1日で改善し、体調自体は良好でした。
しかしこれから予定している2回目接種後には、副反応が強く出る可能性があるとの情報があるため、大事を取って接種後は休診とさせて頂く予定です。ご迷惑をおかけし申し訳ありません。
感染者の増加に伴い、緊急事態宣言も延長され、長期に渡り制限のある非日常の生活を余儀なくされています。
私自身も、医療従事者として、子を持つ母として、思うところ、言いたい事は沢山あります。
しかし、何かを発言する時に、想像力を最大限働かせるべきであるという自論があります。
世の中には色々な立場の人がいて、様々な価値観を持ち仕事をして生活をしています。また、生きる目的や、達成しようとしている目標や生きがいも、人それぞれです。
不要不急という名の元に否定されてしまう分野にも、一生懸命生きている方々がいます。クリニックにも、そのような方々が心身の体調を崩して受診をされる方がいらっしゃいますが、お話を聞いて考えさせられるのです。
声をあげられなくて、じっと耐えている人の方がずっと多いのではないかと推測します。
だから私も世の中に言いたい事があったとしても、心の中に閉じ込めて、静かに悩み苦しむ方々に寄り添って行くことだけに専念しようと決めています。
医者はただ、目の前の患者さんの為にだけ、与えられた力を尽くすべきであると考えています。
正直今の状況はとても辛く、長くなればなるほど精神的に参ってしまいそうになります。でもクリニックに行くと、明るいスタッフ達と、優しい患者さん達と話をするうちに、不思議に元気が出てきます。
コロナが収束するのは随分先になるかもしれません。気が遠くなりそうな困難なこの道のりを、ただ毎日医療のこと、患者さんの事だけを考え、愚痴らず泣き言を言わず、大切な仲間と一緒に一歩一歩歩んで行こうと思います。
どうか皆様のご支援ご協力をお願い申し上げます。