西立川おとなとこどもの
クリニックのブログ

健康診断で異常を指摘された方へ

コロナの影響で春の健診が無くなり、夏から秋にかけてやっと健診を受けられた方が多いようで、結果が出た10月頃から、異常を指摘された方の受診が増えています。

当院では、健診で異常があったからと言って、すぐに薬を投与するのではなく、次のような事についてお話しを伺いながら確認します。

①いつから異常があったのか、今回が初めてか、数年前から指摘されていたが放置していたか。

②血圧なら自宅で測った場合も高いかどうか

③食生活や運動しているか、家庭環境や飲食や喫煙状況、仕事の内容や忙しさなど

④ストレスや環境変化

⑤現在治療中の他の病気や内服薬など

⑥ご本人がどのような治療を望んでいるか。

高血圧、高脂血症、糖尿病などの慢性疾患で薬の処方が開始されたら一生飲まなければならないと思い込んでいらっしゃる方が多いようですが、しばらく薬で治療された後に、生活習慣の改善や体重コントロールに成功した事で、お薬を飲まずに済むようになった患者さんも大勢いらっしゃいます。

まず現在の状況を把握し、どのような努力なら可能かをお伺いした上で、まずは生活習慣改善を指導、ただし余りにも数値が悪く迅速な治療を要する場合には投薬も併せて行い、それでも数値が改善した場合には減薬したりしながら、なるべく身体的経済的に御負担の無い方法で治療していく方針を取っています。

慢性疾患の治療法や治療薬も大変進歩しており、上手に薬を利用することにより、合併症の発症を防ぎ、完治しなかったとしても安全にコントロールすることが可能となっています。

健診で異常値が出ると少なからずショックを受けられると思いますが、別の見方をすれば、異常値を改善する努力をすることで健康な身体を手に入れることができるわけですから、ぜひ恐れずに相談に来て頂き、今後の治療について一緒に考えていきましょう。あなた様のご希望やお悩みをぜひお聞きかせ下さい。お待ちしております!

院内の感染症対策について

ここ数日、東京都を含む全国の新型コロナ感染者が増加をしております。

当院でも感染予防対策をより一層力を入れて行なっていく所存です。

当院に受診された方はおわかりになるかと思いますが、当院はビル内の診療所にしては大変恵まれた環境で、全面の大きな窓が南北両方向にあり、北側は昭和記念公園に通じる道路で、南側にも塞ぐような高い建物はありません。このため、風通しがとてもよく、換気もしっかりできる環境です。

現在、窓を開放しておりますので、暖房をつけていても待合室は室温が低くくなっています。また風も入りますので、いらっしゃる場合には、暖かい服装でお願いいたします。また道路からの騒音も少し気になる場合もございますが、ご理解をお願いいたします。

院内ではウイルス対応可能な空気清浄機と薬剤噴霧を行っており、発熱者とそれ以外の方を違う動線や診察室を分けております。また診療時間の前後に消毒作業と全体の換気を行っております。

年末は12月28日午前で今年度の診療を終了とし、午後は清掃業者さんにもお願いして、エアコンや床清掃を含む院内全体の徹底した消毒清掃作業を行います。

換気や清掃の行き届いた清潔なクリニックで皆様をお迎えしたいと考えておりますので、皆様のご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。

生きるということ

世界はこの1年ですっかり変わってしまいました。

そしておそらく、コロナが収束したとしても、以前のような世の中には戻れないような感じがします。

感染症の脅威はコロナ以外にも予想されますし、今後も繰り返し同様の事が起きる可能性もあります。

日本国内で言えば、地震や台風など、昔には考えられないような規模で災害が発生しており、今後さらにそのリスクは大きくなることが予想されます。

少子高齢化が進み、年金は減らされ税金は上がり、終身雇用は無くなり、安定した生活を望むのが難しい時代となっています。

この先明るい材料が見つけられない今、私達は何を心の支えに生きていけばよいのでしょうか?

クリニックにも、辛い気持ちを抱えて相談される方が大勢いらっしゃいます。

時には深刻で、自らの命を断とうと考えた事を打ち明けられる方もいます。

診療中はお話しに耳を傾けて共感し、安全な薬を処方して、どうか来月も必ずお顔を見せてくれるようにお願いすることしかできず、自分の無力さに歯痒さを噛み締める日々です。

人はなぜ生きるのか?

多くの先人がその答えを模索し、言葉や芸術や宗教、哲学で表現してきました。

でも最近、自分自身で、なぜ?が見つけられないこともあるのでは?と考えるようになりました。

生きていくための生きがいとか、希望とか、守るべきものとか、他者に必要とされることとか、そういうものが全く無かったら、生きていく意味はないのだろうか?と。

ただ、淡々と意味も無く毎日生きていく人生でもいいのではないか

今日一日生きることだけ考え、明日から先のことはなるべく考えないようにし、とにかく今日一日生きて夜なんとかして眠って次の日の朝を迎えること、それを積み重ねていけばよいのではと思ったりします。

死んでしまいたいともし思っているなら、綺麗事は言えない、この先明るく楽しい未来なんて無いかもしれない、この先もずっと辛いことの方が多いかもしれない、それでもわがままかもしれないけど、やっぱり生きていて欲しい、生きていたら何か感じることのできる風景が広がっていると、根拠のない想像を押し付けてしまいたくなるのです。

ある精神科の先生がネットで、「手放せば幸せになれる」と書いていたけれど、それが出来ないから苦しむんだと思うのです。

でも手放せないまま、背負ったまま、死ぬのではなく生きていって欲しい。

ずるずる引きずって、傷だらけになっても、ずだボロになっても生きて行ったら、また明日の陽が昇り新しい景色が見えてくる、そして幸せそうに見える隣人も、案外色々なものを背負っていたりするかもしれないのです。

診療時間は限られており、心療内科としてお受けできる人数は限られており、自分自身の非力を実感する毎日です。

自分自身も悩み苦しんで今の日々を生きています。

どうかみなさんの心に安らぎの光が降り注ぎますように

今夜だけでも穏やかな気持ちで眠りにつけますように

そして明日も生きていけますように…

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