西立川おとなとこどもの
クリニックのブログ

清らかな心

今日、患者さんが診察の際に、ご自宅にお持ちだったN95マスクを差し入れて下さいました。日本中がマスクの争奪戦になっている時に、本当にそのお気持ちがありがたくて、感激してしまいました。ご自身で使用される選択肢もおありだったと思うのですが、わざわざ当院にお持ち頂いたお気持ちを思い、さらに励ましのお言葉も頂いて、そのお心の広さと温かさに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

コロナのせいで心に余裕がなくなり、日本中がギスギスして、感染した人をたたいたり、コロナ対応をしている医療従事者の差別なども問題になっているご時世に、当院の患者さんは、皆さん受診して下さる時は穏やかにいつもと変わらず接して下さり、この地域で開業して本当に良かったと思います。

また別の患者さんも、普段と変わらない笑顔で励まして下さり、わざわざデザートの差し入れをしてくださいました。

緊急時にも自分以外の他者に思いをはせて、思いやれる心の広さを持つこと、これが、未知のウイルスとの闘いに打ち勝つ為に必要なことではないかと思うのです。

しかし、私自身も最近はコロナの影響にストレスを感じ心に余裕を持てなくなり、焦りや不安を感じたりしていました。

それでもクリニックで診療が始まると、患者さんの笑顔や、「頑張ってくださいね」のお言葉や、生まれたばかりの赤ちゃんの笑顔、お子さんの可愛らしいお喋りに癒されて、心を奮い立たせ、頑張ろう!と前を向けるのです。

私が患者さんを支えているよりずっと、患者さんの笑顔や言葉が私を支えてくれています。

皆さん、本当にありがとうございます。

明日からも頑張ります😊

昨年の夏に旅をした秋田で、お堀に咲いていた蓮の花です

蓮の花は泥水を吸い上げ美しい花を咲かせます。花言葉は「清らかな花」

人の醜さや世の中の汚れたものを浄化して美しさに変えてくれる、蓮の花のように清らかな心を持つ事ができますように…

不安な気持ちの乗り越え方

少し大げさなタイトルになってしまいましたが、これは教科書的な事ではなく、自身の実践していることだったり、ポジティブな人生の先輩方から教わった方法ですが…

今のように見通しが立たない悪い状況下にいる場合、今日一日、あるいは明日一日くらいまでのことだけを考えて生活できたらそうしてみる方法です。

そもそも今は刻々と私達を取り巻く状況が変わっていくので、あまり先のことを考えても予想通りにはなりません。もちろん非常事態に備えて準備することは大切ですが、先々を心配して思い巡らすことは意味が無いように思います。

例えば今日一日、お天気がよいから家事を全て終わらせよう、夜お店が空いてからスーパーに買い出しに行こう、スタッフから勧められた煮込みハンバーグを作ってみよう、推しメンが出ているテレビ番組を見よう、とだけ考えて、それを実行してハイ!OK

夜になり、明日からまた仕事だけど、早めに行って打ち合わせしないとかな、くらいです。

とりあえず今日の夜までの状況としては、家族も皆健康で、スーパーで商品も普通に買い物できたし、布団干しや洗濯物も片付いて、夕飯も上手にできて美味しかったし、何もトラブルはなかった。

ということは今日一日のことだけを考えれば辛くはならない訳です。

しかし、もし先々のことまで考えたとしたら、

もしも自分や家族が感染してしまったらどうしよう

感染がどんどん広がって失業してしまったら

日本の経済が回らなくなって不況になったらどうしよう

もしかしたらさらに災害がおきるかもしれない

と、考えれば考えるほど、どんどん不安になってしまうと思います。

とことん考える事で決断できたり答えが出る事は考えてもよいでしょうけど、どんなに考えたとしても、誰もが経験したことの無い未知の出来事に世界が遭遇している状況で、考えても答えは出ず、不安が強くなるだけで良い事はあまり無いと思います。

なので自分は、もし最悪の事態になったらそれはそれで運命だと思うしか無い、考えたとしても回避できない運命なら、自分で色々考えても仕方ない、それより今日一日をいかに充実して楽しく過ごすか、明日一日をどうやって安全に過ごすか、それだけを考えるようにしています。

気持ちが辛くなっている方は、朝起きたら、今日も命があることに感謝して、夜までどうやって過ごすかだけ考えてみてください。その中で1つでも何か楽しみと思えることを探してみて下さい。そして夜寝る時に一日がんばった自分を褒めてあげて下さい。

そんな一日一日を積み上げて行けば、いつか皆が安心して笑って過ごせる日々が戻る時が来ると信じましょう。

その一日一日の中には、辛い現実を受け止めなければならない日もあるかもしれません。もしそうなら、その日はその現実を受け止めることだけに耐えましょう。そしてそのような思いをしている人が他にも沢山いらっしゃることを思ってください。あなただけではないと。

こんな偉そうなことを書いていますが、自分に言い聞かせながら書いています。

今までも人生で辛いことが沢山ありましたが、随分若い頃から、前述の小刻みに考える方法で、困難を乗り越えてきたように思います。

子供達が今の状況に弱音を吐く時に、「世界の子供達がみんな同じように辛いんだよ、1人だけではないと、だから焦る必要はないし、今日一日を大切に過ごそうね」と声かけしています。

でもそんな事を言って明るく振る舞う自分も、内心は不安なのです。

毎朝、出勤中に気持ちを奮い立たせる音楽を聴きながら、仕事に向かいます。

もしも辛い気持ちに耐えかねて、体調を崩してしまうようなことがあったら、ご相談下さい。自身も悩んでいるからこそ、患者さんの気持ちを理解できることもあると思います。

諦めずに、一緒に乗り越えていきましょう!

開院祝で頂いた胡蝶蘭

スタッフが上手にお世話してくれて、今年もまた綺麗に花が咲きました

世界が安らかな時も困難な時も、花は咲き季節は巡っていくのですね

緊急事態の時のヒトのココロ

コロナの流行がいよいよ深刻になってきて、テレビはコロナの事ばかり、スーパーに行けば何となく緊張感が漂う雰囲気で、日本中がピリピリしている毎日です。

私自身も試行錯誤、何とか患者さんもスタッフも安全に診療を継続できるように気を使う毎日で、いわゆるコロナ疲れになってしまっているかもしれません。

先日も体調不良で来院された方が検査で異常無く、結局メンタル不調であることが判明したため、急遽心療内科としての対応に切り替えて治療をすることになりました。

昨年より心療内科をスタートしてから一時患者さんが急増して対応が難しくなったことから初診受付をストップしていたのですが、コロナによるメンタル不調の方からの相談も増え、また今まで診察していた方のうち、改善して卒業されたり、転居されたりした方もいたため、今月より初診の受付を再開することにしました。

ただ緊急事態中のため、重症の方の紹介先が見つからない可能性が高いため、症状の軽い方に条件を限定して受付させて頂くことにしました。

少しでも皆さまのお役に立てればと考えております。

医学的な話からは逸れますが、緊急事態が起きた時にこそ、人間の本性というか、本音が出るのではないでしょうか?

スーパーやドラッグストアで、マスクなどを求めてお客が店員にクレームをつけたりすることが問題となっていますが、パニックになってイライラしたり、自分本位の考えになってしまったり。

誰もが不安な気持ちで毎日を過ごしています。それは医師である私も例外ではありません。

しかし、クリニックの毎日の診療の中で、どちらかというとかかりつけの患者さんの温かい言葉や思いやりが身に染みることが多いです。「先生も身体に気をつけてね」と声をかけてくださったり、「家から持ってきたものだけどどうぞ」と差し入れをして下さったり。

皆が自分や自分の家族の事で精一杯の時に、気遣ってくださる優しさに触れ、感謝の気持ちでいっぱいになります。そして大変だけど何とか頑張って行こうと元気が湧いてくるのです。

以前、「ブログ楽しみにしてるのに最近更新しないね」とスタッフにお話しして下さった方がいらっしゃったので、これからは医学的な情報だけでなく、読み物としても暇つぶしになるくらいのエッセイ的なものも書いていきたいと考えています。

私の今の支えは、毎日の診療の時の患者さんとの交流です。家族皆さんで来院していただいて、色々なお話をして、日常的な心身の健康を支えること、それが町医者の役割であり、やり甲斐であると思っています。

地域の皆さんをコロナ感染から守れるように自分のできる役割を果たしていきたい、非常時であっても笑顔を忘れずに、微力ながら頑張っていきます。

安全に配慮しながら診療していきますので、体調不良がありましたら遠慮なくご連絡頂ければと思います。

当院はほとんどの部屋やトイレに窓があり、2方向には全面に大きな窓があり開放可能です。上3枚は換気中のクリニック内の写真です。現在は患者さんが途切れるたびに全体の換気をまめに行っております。

また1番下の写真は隔離室ですが、ウイルスに有効な薬剤噴霧を行っており、待合室、診察室に空気清浄機とともに設置してあります。

今のところ、アルコール、マスク、予防衣ゴーグルなどの物品はスタッフ分も確保しており、診療には問題ありません。

広さが十分ありますので、待合室3箇所、診察室が4室あります。それぞれを使い分けして、感染予防に努めております。

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