西立川おとなとこどもの
クリニックのブログ 日々の出来事

海のように

コロナウイルス感染症流行の影響で、観光地やイベントの閉鎖や自粛が相次いでいます。ここのところ休みの日も家に籠る毎日でしたが、だんだん気も滅入ってくるので、ふと海を見たくなって、思いきって出かけてきました。

天気は良く風が少し強かったですが、久々の海を見ることができ、よい気分転換になりました。

昔学生の時、海の近くの大学に通っていたので、海は身近な存在でした。

辛い事があると、海の見える場所に行き、ぼーっと眺めていると心が落ち着きました。

嵐の時、海の表面は荒れて大波が暴れていても、深い海の奥底では何事も無く静かに魚が泳いでいるように、心のざわつく出来事があっても、前向きに笑顔でいたいと思います。

いつか穏やかな凪の時が来るまで、海のように大きな心と笑顔で、自分のできる役割を果たしていきたいと思います。

何気ない日常

この1か月程、世界は非常事態となり、不安の強い落ち着かない日々が続いています。

自身も、東日本大震災や新型インフルエンザのパンデミックを経験しましたが、その時も今も感じたのは、ごく普通の何気無い毎日を送れる事がどんなに幸せか、という事です。

学校や職場、買い物や旅行、交通機関、人との交流、物流など、毎日当たり前のように行われている事ができなくなったり失われて初めて、どんなにありがたいことだったかを思い知るのです。

朝のテレビ番組は不安なニュースばかりで、沈んだ気持ちで出勤し、クリニックのドアを開けると、そこはいつもの穏やかで優しい雰囲気の空間で、スタッフのおはようございますの挨拶と、掃除機の音。ここだけが、変わらない日常の時間が流れているようでホッとするのです。

それならば、ここはどんなことがあっても、守っていかないといけない、と強く願わずにはいられません。

世の中がどんなに不安な状況であっても、せめてクリニックに来た時くらい、皆様が穏やかで安心した気持ちになれるようにしたいと思うのです。

どんなに困難なことがあっても、患者さんの前では笑顔でいられるように、私やスタッフの笑顔や明るさで、皆様の気持ちが少しでも和らぐように、出来る限り頑張っていこうと思います。

研修医の時に一度、命に関わる危険に晒されたことがありました。もちろん、不安もあり辛い思いも挫折もありましたが、それでもやめようとは思いませんでした。患者さんを支えるのが医者の仕事であるはずですが、時々患者さんに支えてもらうこともあると感じています。

元気になって顔を見せてくれる時や、長い時間かかって良くなって喜ぶ顔を見た時の幸せ、それがあるからこそ、ずっと休むことなくこの仕事を続けて来ることができました。

だから危険と隣合わせの診療であったとしても、覚悟して心を決めています。それが自分の生きる道です。

どうかどうか、早く世界に穏やかな日常が戻りますように…

私の好きな絵

ピカソの「ゲルニカ」です

ありがとう

毎日のように新型肺炎にまつわる深刻な状況が続いて、とうとう子供達の学校まで休校になってしまいました。

まだ幼い子も抱えているスタッフもいるため、今後の勤務を無理しないように声かけしましたが、全員が通常通り出勤してくれると即答してくれました。

本当にありがたい事だと感謝するとともに、あらためてクリニックはスタッフあってこそと実感しました。

そして、この混乱している状況の最中に、なんと新しく入職を希望する看護師さんが面談に来てくれました。

とても可愛らしい若い看護師さんで、笑顔がとっても素敵な方でした。

この春から仲間に加わって下さることになりそうで、私は本当にスタッフに恵まれて幸せだと、つくづく感じました。

現在世界も日本も苦境に立たされていますが、自分自身は地域医療の現場から社会貢献したいと思っております。

色々と不自由な制約などがあったにせよ、自分のできることを精一杯やること、患者さんの不安を少しでも取り去ることを、医師として果たしていきたいと考えています。仮に最先端の検査ができないとしても、検査だけが診断の全てではありません。五感を使って得られる情報も沢山あります。

ここ数週間が正念場、私もスタッフと力を合わせて、困難を乗り越えていこうと決意を新たにしました。

支えてくれるスタッフ達や信頼して下さる患者様に感謝するとともに、自身の健康に気をつけながら、これからも精進していきますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

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